EDMなどのフライヤーを見ているとアーティスト名の横などに(LIVE)と書かれている場合がありますよね?

で、EDMでライブってどんなことをしているの?と疑問を持っている方も多いかと思いますので今回はEDMのライブって何?という点について考えてみましょう。

結論から言ってしまいますが、実際は何もしていない人が殆どですw
自分で作った曲をDAWに並べ、あらかじめ繋いでおいてボタンを押すだけ・・・別名ボタンプッシャー等と言われている方法ですね。。


曲を流しっぱなしにして上からフィルター、ディレイ、リバーブ、フランジャーなどのエフェクター類を弄っている場合はありますが・・・それだけでライブとはいえるのかといわれると?です。

中にはパッドや鍵盤などでリアルタイムに演奏している人もいますがEDMではかなりレアなのではないでしょうか。

トラックを流しながら歌ったり、マイクパフォーマンスして煽ったり、ケーキを投げたり(笑)それもライブですよね?

何をもってライブとするのか

ライブをそのままの意味でとると生演奏という事になります。
しかし、EDMなど曲の展開が派手に目まぐるしく変わるものだとリアルタイムにライブ演奏するのは非常に困難です。
したがって一般的なEDMのライブというのは本人が自分で作った曲をPCから流しながらパフォーマンスをする事だと言っていいのではないでしょうか。

ミニマルテクノや曲の展開が比較的緩やかな物なら各トラックをばらして出力できるようにしておいてキックやハイハット、ベースやメロディ等をフェーダーで抜き差しをしながら演奏をする事ができます。ビートメインの音楽ならMPCなどをつかってパッドをたたいてライブできるでしょう。

しかし、EDMのように曲を作っている段階で複数のエフェクターなどをオートメーションを書いて操作しているもの(特にフィルの部分)をリアルタイムに再現しようとしたら手が何本あっても足りませんw

出来るとしたら

↓これくら手の本数があるか・・

senzyu

↓これくらい早く手を早く動かせれば可能かもしれませんw

hyakuretu

私も何度かPCでライブ?をした事がありますが、自分の作った曲をあらかじめ繋いだものをDAWに貼り付けて上からEQ、リバーブ、ディレイを掛けていただけですw
あとはMIDIコントローラーで何処にもアサインされていないツマミをひねったりして何かやっているフリをしたり…


本当にライブをしている人達



現場でのライブではありませんがdeadmou5のスタジオでのライブです。
しかしすごいモジュラーシンセの数ですね。。この人は見た目からは想像できないくらいオタクです。
ちなみにEDMのボタンプッシャー議論はこの人から始まりました(笑)



↑泣く子も黙るMinilogueです。これもスタジオですがライブ演奏しまくってますね、かっこよすぎます。
この方達もやはりDAWはエイブルトンライブを使っています。

このライブの解説や機材のセットアップを知りたい方はこちらの動画をどうぞ




↑これDTMをやったことがある人なら「すごい!!」となるかもしれませんが、機材を触った事が無い一般のお客さんにこの凄さが伝わるかというと疑問は残ります笑
でも、ここまでやられるとライブ(生演奏)しているといわれても文句はありませんよね。

同じ事がしたいという方はランチパッドエイブルトンライブ(もちろんPCとオーディオインターフェースも必要です)を揃えて鬼のように練習すれば同じようなライブができるようになるかもしれません。



↑スクリレックスのライブ映像です、これくらい派手にパフォーマンスしてくれるとPCとミディコンだけでもライブ感が出ますね
スクリレックスもDAWはエイブルトンライブを使っています。



↑ケミカルブラザーズのライブ映像です。EDMのアーティストではありませんがこの人たちのライブを実際に聞いていても原曲と展開が全く違ったりするので本当にライブしていると思います。なによりもこの機材の数がすごいですよねw

追記:ケミカルブラザーズのライブで一見ぐちゃぐちゃにフィルターを弄ったりして即興でライブしているように聞こえる部分が違う場所でのライブ公演でも全く一緒だった。。と言っている人がいました(笑)私は確認したわけではないので真偽の程はわかりませんがこの話が本当だったら結構ショックですね。。

ボタンプッシャーでもいいじゃないか

私はEDMに限って言えばボタンプッシャー否定派ではありません。

EDMのようなパーティミュージックって盛り上がればそれでOKだと思うんですよね。

曲を作った本人が出てきて自作曲をかけながら派手なアクションでパフォーマンスをする。パリピのお客さんはそれを見て盛り上がる。それでいいじゃないですか(笑)

さらにいうと私的には曲を作る苦労を知っているので、自分で頑張って作った曲を本人が流すならライブと言っても許してあげて欲しいな~と思うのです。

それでもやっぱりライブをしたいという方が揃えるべき機材など

それはわかったけどやっぱりライブは生演奏だ!誤魔化したりしたくない!という方は

    PCを中心にライブセットを組む場合

  • そこそこのスペックのノートPC
  • ノートPCスタンド
  • エイブルトンライブ(DAW)
  • オーディオインターフェース(持ち運ぶので小型で安めのでOK)
  • midiコントローラー
があれば取り合えずライブをすることは出来ます。

ライブするのに必要なPCのスペック

PCはそこまで超ハイスペックではなくても構いませんがスペックが高いほどやれることや安定性が増えます。

PCスタンドについて

PCスタンドは無くてもやれなくはありませんが、現場によってDJブースにPCを置くスペースがなかったり視認性の事を考えると持っていたほうがいいと思います。
安いものだと2000円台からありますが、グラグラしたりして安定性がないものが多いのである程度の価格帯のものを買っておくことをお勧めします。(ちなみに私は安いスタンドを使っていましたがライブ中にPCがスタンドから落下して音が止まったことがあります)

DAWはエイブルトンライブ一択

エイブルトンライブは名前の通りライブ演奏に適しているDAWで色々なパラメーターを弄ったりしても安定した動作で落ちる可能性が少ないライブ演奏向きのDAWソフトです。

実際にボタンプッシャーの方でもWAVファイルを流すのにエイブルトンライブに張り付けている方が多いですしMinilogueやRichie Hawtinのように本当にライブをしている人達もそのほとんどがエイブルトンライブを使用しています。


その他のDAWでもやれないことはありませんが色々な意味でエイブルトンライブを使っておけば間違いありません。

ライブ向きのオーディオインターフェース

この辺の安めのものでもいいですし。お金があるなら制作でもライブでも使える間違いないやつがお勧めです

オーディオインターフェースも高いものの方がレイテンシーが詰められたり安定するので買えるならそっちのほうがいいのは間違いありませんが、最近は低価格帯でもそこそこ使えますのでお財布と相談して決めましょう。

ただサイズだけは大きいと持ち運びが大変なので出来るだけコンパクトで、できる事ならボリュームノブが上面についているものがいいと思います。

midiコントローラー

エイブルトンライブを使うならpush2という専用コントローラーpush2 がお勧めです、これがあれば取り合えず出来ないことはないと言っても過言ではありません

ただ値が張るのでもっと安いこのあたり↓でもOKです。このあたりのもの

PCなんて使わない男ならハードのみでしょという方

jeff様↓のように909のみでライブなんていうのも渋いですよね。

ただこれごまかしがきかないというかかなりのセンスが必要とされると思います。ブラック独特のリズム感がないと無理かもしれませんね、、

どうしても909の実機が欲しいという方は探してみてもいいとは思いますが今は中古で30万円以上するんじゃないですかね・・・ですのでこのあたり↓ push2もしくはベリンガーのRD-9あたりを買うのが無難だと思います。


つづいてはStephan Bodzin先生のliveスタイルを見てみましょう。


いやーしかしカッコいいですね~この方は正確にはハードのみではありませんがオリジナルの謎のMIDIコントローラーとMOOGのSubsequent37を使っています。

Stephan Bodzin先生もDAWはエイブルトンライブを使っています。 MOOGのSubsequent37

モジュラーシンセでライブしたい方

自分の好みのものをひとつづつ集めていくか

一気にこういうので揃えてしまうかですね。。

収集癖のある方は確実にモジュラー沼に嵌りますので覚悟の上で飛び込んでください。